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盗品さばく巧妙な手口とは 愛知県警が全容解明へ
約1億2500万円相当の窃盗などの疑いで逮捕・送検された窃盗団。盗まれた品の行方はどうなっているのか?許せない実態が明らかに。
深夜の時間帯。とある質店の防犯カメラの映像です。真っ暗な店内に突然光が差し込みます。そして店内を徘徊する男の姿が。次々とショーケースを叩き割っていきます。窃盗グループの犯行の瞬間。しばらくして、男らが店の外へ出たその直後。
「おら!ちょっと待てや、おらぁ!警察じゃ、おら!」
警察官の叫び声が響き渡ります。この男たちは、愛知県を中心に活動する窃盗グループ。約1億2500万円相当を盗んだなどとして、2019年4月8日までに逮捕・送検されました。
盗んだものの多くは、インターネット上で販売していたとみられています。
盗品が売られていたのは買取店
ネットショッピングに出回る盗品。しかし、まさかの場所で盗品が売られるという事態が。2019年3月26日、警察の家宅捜索が行われていたのは名古屋市北区にある古物買取販売店「買取本舗」。その店長の新井和弘容疑者ら3人が盗品等保管の疑いで逮捕されました。3人は盗品と知りながら高級ブランドのOMEGA(オメガ)の腕時計を保管した疑いが持たれています。なぜ盗品の腕時計がこの場所で保管されていたのでしょうか。
実は去年11月、春日井市内の住宅で窃盗事件が発生。警察は30代の男を逮捕し、腕時計の行方を捜したところ「買取本舗」で保管されていたことがわかったのです。さらに、名古屋市西区にある別の買取専門店「おたからや」を経由していたことが判明。
警察は「おたからや上小田井店」の店長・竹内宏容疑者ら2人も、この30代の男から盗品と知りながら腕時計などを買い取った疑いで逮捕しました。
破格の値段で盗品を買い取っていた店長
オメガの相場は数万円~数十万円程度ですが、竹内容疑者は男から9000円という破格の値段で買い取っていたという事です。
店長が窃盗事件の容疑者とつながっていたのでしょうか。
「接客対応がすごく良かった。庶民的な感じの人」(竹内容疑者の元客)
その一方で別の顔も。
「派手な外車が止まっているので、会社員という感じではない普通の仕事ではないのかなという感じがあった」(竹内容疑者を知る人)
警察は、この2つの店が他の品も違法に買い取っていた疑いもあるとみています。この事態に買取業界関係者はショックを隠せません。正規の手続きで買取をしている名古屋市瑞穂区にある「堀田商事」で話をうかがってみると。
「盗品と知っていて買い取るというのは犯罪に加担したということなので、この業界で働く人間としては残念だと思います。」(堀田商事 阪野紀久 社長)
警察は男らの認否を明らかにしていませんが、ネット上で転売していたことも視野に、事件の全容解明に向けて捜査を進めています。
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